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【BL漫画・BLコミックレビュー】求む!駄犬の躾け方 vol.1 出逢った犬に頂かれた話

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求む!駄犬の躾け方 vol.1 出逢った犬に頂かれた話 感想レビュー

まず表紙を見た瞬間から心を奪われました! 凛々しい顔立ちなのにどこか幼さや危うさも感じさせる主人公、そして、彼を見つめる視線が熱い…いや、熱いというか、狂気すら感じさせるような副主人公。この時点で、もう既に私の心は鷲掴みでした。まさに「求む!」と叫びたくなるような、危険で魅力的な組み合わせ。期待値MAXで読み始めました。

予想をはるかに超える展開!

正直、タイトルと概要から、ある程度王道の犬系男子×強気受けのストーリーを予想していました。痴漢に遭遇する、という少しシリアスな導入から、甘く激しい展開へと進んでいく…そんな感じかな、と。しかし、この作品は、私の予想をはるかに超える、予想外の展開を見せてくれました!

まず、主人公・玲央の冷静さと、それを覆すような状況への巻き込まれ方が絶妙なんです。痴漢から女性を助けた直後に、まさかの自分も痴漢の被害者…という展開に、思わず吹き出してしまいました。そして、その痴漢相手が、のちに副主人公となる、犬系男子の蒼太だったとは…! この偶然の出会いが、物語全体を彩るスパイスになっていると感じました。

さらに、蒼太のキャラクターが魅力的です。 「駄犬」という表現がぴったりくる、激しい愛情表現と、どこか子供っぽい無邪気さ、そして、玲央への執着心…その全てが完璧なバランスで描かれていて、本当に惹きつけられました。 ただ単に「強い」だけのキャラではなく、彼の過去や、玲央への感情の揺らぎなどが丁寧に描かれているので、彼の行動にも共感できます。

繊細な描写と大胆な表現のバランス

この作品の魅力は、繊細な心理描写と大胆な表現の絶妙なバランスにあると思います。 玲央と蒼太の心の内面、そして二人の関係性の変化が、静かに、しかし力強く描かれています。 特に、蒼太の玲央への執着がエスカレートしていく過程は、見ていてハラハラドキドキしました。 一方、二人の性的な描写も、決して過剰ではなく、二人の感情をより深く理解するための重要な要素として機能していると感じました。

特に印象的だったのは、二人の関係が深まっていくにつれて、玲央が蒼太を受け入れ、そして次第に惹かれていく様子です。 最初は恐怖や戸惑いを感じていた玲央が、蒼太の優しさや、彼なりの愛情表現に触れることで、心を開いていく過程は、とても感動的でした。 これは、単なる性的な関係を超えた、真の愛情が芽生えていく過程を描いていると感じました。

予想外の展開と伏線の回収

そして、この作品の一番の驚きは、終盤の展開です。 ここまで読んできた読者であれば、ある程度結末を予想できる部分もあるかもしれませんが、それでも、予想外の展開に度肝を抜かれました。 特に、蒼太の過去に関する伏線の回収は見事で、彼の行動の理由が明らかになることで、彼への理解が深まり、さらに彼への感情移入が強まりました。

また、玲央の成長も見逃せません。 物語の序盤では、比較的受け身の立場だった玲央が、物語が進むにつれて、蒼太と対等に渡り合う強さを見せるようになります。 これは、蒼太との関係を通して、玲央自身が成長していく様子を表していると感じました。

全体を通して

全体を通して、この作品は、単なる性的な描写だけのBL漫画ではなく、二人の心の交流、成長、そして真の愛情を描いた、非常に完成度の高い作品だと感じました。 犬系男子と強気受けという王道な組み合わせでありながら、新鮮な驚きと感動を与えてくれる、そんな魅力的な作品でした。 ぜひ、続編にも期待したいです! そして、この作品を読んだ皆さんと語り合いたい気持ちでいっぱいです! こんなにも胸が締め付けられるような、そして同時に幸せな気持ちになれるBL漫画は、本当に久しぶりです。 間違いなく、今年のベストBL候補です!

最後に

この作品を読んで、改めてBLの魅力を再確認しました。 単なる性的な描写だけでなく、登場人物の心の機微、人間関係の複雑さ、そして、愛情の表現の多様性… BLは、それら全てを凝縮した、奥深いエンターテイメントだと感じています。 そして、この「求む!駄犬の躾け方 vol.1」はその魅力を余すことなく表現した、素晴らしい作品でした。 心からおすすめです!

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