パーフェクト×××(分冊版) 【第12話】を無料で試し読み!
パーフェクト×××【第12話】 神威と鷹、そして佐治の葛藤…胸が締め付けられる展開!
「優勝したら恋人になって」。このシンプルで、それでいてずっしりと重みのある約束が、この『パーフェクト×××』第12話を貫くテーマです。幼なじみでセフレの関係にある神威と鷹、そして彼らを取り巻く高校野球の熱気と、複雑に絡み合う人間関係。もう、心臓がバクバクして、読み終わった後も余韻がすごくて、しばらく放心状態でした…。
熱すぎる二人の関係性、そしてせつない現実
神威と鷹の焦燥感と、切ないほどの想いが鮮やかに描かれていましたね。鷹の野球への圧倒的な情熱、そしてその裏に隠された、神威への微妙な距離感。神威は鷹への想いを、セフレ以上の関係へと昇華させたい。その一心で、鷹のサポートに全力を注ぎます。でも、鷹は…鷹はただ、野球にしか目が向いていないように見えるんです。神威の気持ちは届いているのか、届いていないのか、読者である私もモヤモヤして苦しくなりました。
神威の、鷹への深い愛情と、その愛情ゆえの葛藤が、彼の行動一つ一つに滲み出ていました。身体の関係だけではない、もっと深い繋がりを求める神威の気持ちは、痛いほど伝わってきて、胸が締め付けられる思いでした。一方、鷹も鷹で、神威への気持ちは完全に無関心というわけではなく、彼との関係に迷いを感じている部分も見受けられます。その微妙な距離感こそが、この物語の大きな魅力であり、読者を惹きつけて離さない理由だと思います。
二人の関係は、友情?愛情?それともセフレ以上の何か?この曖昧な関係性が、読者の想像力をかき立て、何度も読み返してしまう魅力になっていると感じます。
佐治の苦悩…人間関係の複雑さを痛感
そしてもう一つ、この話で印象的だったのが佐治の葛藤です。後輩への複雑な感情、そしてそれに伴う罪悪感。神威と鷹の熱い関係とは対照的に、佐治の物語は静かで、それでいて重たい感情が押し寄せます。後輩への好意、しかしそれは決して純粋なものではなく、彼の内なる欲望と葛藤が見て取れます。
この佐治のエピソードは、神威と鷹の関係とは全く異なる視点から、人間関係の複雑さを浮き彫りにしています。一方的な愛情、そしてそれに伴う罪悪感。佐治の苦悩は、読者である私たちにも、自身の経験と重ね合わせて考えさせてくれる、深い余韻を残します。
甲子園への道、そして未来への希望
この第12話は、甲子園への道程における、一つの通過点と言えるでしょう。神威と鷹の関係、そして佐治の苦悩を通して、人間ドラマの深みと、高校野球の熱気を同時に味わえる、贅沢な一話でした。
野球の試合シーンも、手に汗握る展開で、読み進めるのが楽しかったです。緊迫感と、選手たちの熱い想いが、紙面を通して伝わってきて、まるで自分が試合を見ているかのような臨場感がありました。特に、クライマックスシーンでの神威の活躍は鳥肌モノでした!
しかし、この話で描かれたのは、試合の結果だけではありません。神威と鷹の未来、そして佐治の選択…この先どうなるのか、続きが本当に気になります!
絵柄と作画について
絵柄は非常に好みです。キャラクターの表情や仕草が繊細に描かれていて、感情表現が豊かです。特に、神威と鷹の微妙な表情の変化は、言葉では表現できない感情をうまく捉えていて、何度も見返してしまいました。
作画も丁寧で、背景描写も素晴らしく、高校野球の雰囲気を完璧に再現していました。特に、試合中の躍動感あふれる描写は、本当に見事です。
総合評価
全体を通して、非常に完成度の高い作品だと感じました。神威と鷹の恋愛模様、佐治の葛藤、そして高校野球の熱気…これらが絶妙なバランスで描かれていて、飽きることなく読み進めることができました。
もちろん、ハッピーエンドとは限らない、むしろ切ない展開が予想されますが、だからこそ、この作品に惹きつけられるのかもしれません。続きが楽しみで、早く次の話が読みたいです!そして、単行本も購入決定です!この作品に出会えて本当に良かった。久しぶりに、こんなに胸を締め付けられる、そして心を揺さぶられるBLに出会いました。神威と鷹の未来を、そして佐治の選択を見届けたいです。
そして、この分冊版のシステムも、すごく賢いと思いました。ちょっとずつ話が進んでいくので、待ち遠しさもありつつ、じっくりと作品の世界観に浸れるのがいいですね。 もちろん、単行本派の人もいると思いますが、この分冊版で購入してよかったです。 この先も、この作品を応援し続けます!