好きにするなら夏にして(5) 読み終えての感想――胸キュンと切なさが絶妙なバランス！
もう、何度読み返したことか…。『好きにするなら夏にして(5)』、何度読んでも胸がぎゅっと締め付けられるような、それでいてじんわりと温かい気持ちになれる、そんな素敵な作品でした。 シリーズを通して一貫している、瑞々しい青春と、少し不器用ながらも真っ直ぐな想いが、今回も存分に描かれていて、本当に幸せな時間を過ごせました。
海星と大洋、二人の距離がさらに縮まる展開にドキドキ！
今作のメインは、タイトル通り、夏の熱気と、海星と大洋の距離がぐっと縮まる、胸キュンが止まらない展開でしたね！ 特に、悪酔いして大洋を押し倒してしまうシーンは、読んでいて心臓が飛び出るかと思いました。 海星の、大洋への想いの強さが、その行動に表れていて、見ているこっちがドキドキしてしまうほど。 そして、その後の大洋の反応… 「待ってたら触れていいんですか」って、もう、反則級のセリフですよね！ あの言葉だけで、何ページも妄想が広がりっぱなしでした（笑）。 普段はクールでマイペースな大洋の、少し照れくさそうで、でも情熱的な反応に、完全にやられました。
繊細な心理描写が光る！
このシリーズの魅力は、何と言っても、キャラクターたちの繊細な心理描写だと思います。 海星は、大洋への想いを隠しながらも、常に彼のことを見つめていて、その心情が細かく描写されているので、彼の葛藤や喜びが手に取るように分かります。 大洋の方も、海星への想いを言葉にはしないものの、行動や表情で、ちゃんと伝わってくるのが素晴らしい。 言葉にならない感情や、微妙な空気感までもが、絵とセリフで巧みに表現されていて、本当に引き込まれました。 二人の微妙な距離感の変化や、視線、仕草… そういった細かな描写一つ一つが、二人の感情を鮮やかに描き出していて、何度も読み返したくなる理由の一つです。 特に、二人の視線が交わる瞬間や、かすかに触れ合う手の描写は、本当に心臓がドキドキしました！
夏の風景描写が美しい！
夏の海辺を舞台にした作品だけあって、風景描写も素晴らしかったです。 キラキラと輝く海、夕焼け空、そして、夜空に輝く星々…。 まるで自分が海辺にいるかのような錯覚に陥るほど、情景が鮮やかに描かれていました。 その美しい風景の中で、二人の恋が育まれていく様子は、本当にロマンチックで、見ているだけで幸せな気持ちになります。 特に、夜の海辺のシーンは、二人の感情の高まりと、夏の夜の静けさが絶妙にマッチしていて、忘れられないシーンの一つです。
少しの切なさも魅力的！
甘く幸せなシーンばかりではなく、少し切ないシーンもあったのが、この作品の魅力だと感じています。 海星の不器用さ、大洋のクールな態度、二人の間の微妙な距離感… そういった、少しの歯がゆさやもどかしさが、二人の恋をさらに魅力的なものにしていました。 完璧なハッピーエンドだけではない、リアルな青春の恋を描いているところに、作者さんのセンスを感じました。 この作品を読んで、自分自身の過去の恋を思い出したり、少し切なくなったり… そんな感情が込み上げてきたのも、この作品の魅力の一つだと思います。 ハッピーエンドで終わってはいるのですが、二人のこれからを想像する余韻を残してくれる終わり方でした。
今後の展開にも期待！
この5巻で、二人の関係が大きく進展したわけですが、まだまだ二人の物語は続く予感がします。 二人の恋の行方、そして、今後どんな困難に直面するのか… 今後の展開が気になりすぎて、次の巻が待ち遠しくてたまりません！ 本当に素晴らしい作品でした！ またすぐに読み返したいと思っています。
総合評価：★★★★★
文句なしの五つ星！ 夏の暑さ、そして二人の熱を帯びた恋が、この作品全体を包み込んでいます。 恋愛初心者同士の、少し不器用で、でもひたむきな恋模様に、何度もキュンキュンさせられました。 夏の思い出として、ずっと大切にしたい一冊です。 BL好きの方、夏の恋物語が好きな方、ぜひ読んでみてください！ 後悔しないと思いますよ！
