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【BL漫画・BLコミックレビュー】迷エル黒羊【単行本 分冊版】3

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迷エル黒羊【単行本 分冊版】3 レビュー:甘く切ない、堕ちていくアランの物語

いやぁ…もう、本当にこのシリーズ、沼ですよね。特に今回の3巻は、アランの苦悩と葛藤がこれでもかと詰め込まれていて、読み終わった後は放心状態でした。心臓がバクバクして、しばらくは現実世界に戻ってこれなかったくらいです。

止まらない欲望と、現実の狭間で

アランの夜の夢、あの生々しい描写…読んでいて、思わず息を呑んでしまいました。現実では絶対に叶わない、密かな想いを抱いていた相手との官能的な夢。その夢のリアルさに、アラン自身の心の揺れが痛いほど伝わってきます。そして、目覚めた後に現れる翼のある男。まるで夢の続き、いや、夢から現実へ飛び出したような、衝撃的な展開ですよね。

この男、元・神の使いって…設定だけでもう、心を掴まれました。神様とか天使とか、そういう神聖な存在と、現実の警察官であるアランの組み合わせが、なんともアンバランスで、それでいて妙にハマっているんです。まさに、この作品の魅力が凝縮されている部分だと思います。

翼を持つ男と、隠せない感情

翼を持つ男、彼の存在はアランにとって、現実逃避ではない、もう一つの現実なのかもしれません。夢でしか感じられなかった欲望を、現実で満たせる、唯一の存在。でも、その存在は神様とか天使とかいう、普通の人間とは違う存在で…。アランが彼に惹かれる気持ちは、単なる恋愛感情とはまた違う、何かもっと深いものを感じました。神への畏怖?それとも、禁断の愛?この複雑な感情が、物語全体を濃厚な雰囲気に包んでいるんです。

そして、彼の言葉「お前は私の糧に選ばれた」。この言葉、最初はちょっと引っかかったのですが、読み進めていくうちに、彼の本質が垣間見えたような気がしました。彼はアランを支配しようとしているのではなく、アランの中に眠る何かを目覚めさせようとしている…そんな風に感じました。

絵柄の美しさも魅力の一つ

絵柄も本当に綺麗ですよね。特に、アランの表情の変化が繊細に描かれているのが印象的でした。欲望に溺れる表情、葛藤に苦しむ表情、そして、少しづつ彼への想いを募らせていく表情…まるで生きているかのように、表情が変化していくんです。背景も、夜の闇を美しく表現していて、物語の世界観に引き込まれました。

終わりなき物語への期待

この3巻は、アランの心の変化、そして彼を取り巻く状況が大きく変わるターニングポイントだったと思います。一体、アランは彼とどう向き合っていくのか?そして、翼を持つ男の真の目的とは?謎が謎を呼ぶ展開に、もう続きが気になって仕方ありません。早く次の巻が読みたい!そんな気持ちでいっぱいです。

個人的なツボ

個人的な感想としては、アランの繊細で危うい雰囲気が本当に好きですね。禁断の愛に溺れていく様が、切なくて、それでいて美しい。そんなアランを、もっと深く知りたい、もっと彼の物語を見ていたい…そう思わせてくれる作品です。

全体を通して

この作品は、単なるBL作品にとどまらず、人間の欲望、愛、そして運命といった、普遍的なテーマを深く掘り下げていると感じました。美しい絵柄、そして心を掴むストーリー。まさに、中毒性のある作品です。BL好きの方はもちろん、そうでない方も、ぜひ一度読んでみてほしいと思います。間違いなく、心を揺さぶられる体験ができるはずです。 読み終えた後、しばらくは余韻に浸ってしまうこと間違いなしです。 アランの行く末が、本当に気になります…! 次巻に期待が高まります!

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